夫がクラインフェルター症候群の時、妊娠の可能性は…?

デスクに伏して考え事をしている男性の写真男性特有の染色体異常である、クラインフェルター症候群。

クラインフェルター症候群の男性は、ほぼ例外なく乏精子症や無精子症になり、男性不妊の原因となります。

夫がクラインフェルター症候群であった場合、妊娠は望めないのか?
治療方法はないのか…?

クラインフェルター症候群と妊娠の可能性について説明します。

クラインフェルター症候群の不妊治療は、MD-TESE+顕微授精

クラインフェルター症候群の男性は、ほぼ全例が重度の乏精子症あるいは無精子症になります。

残念ながら、現代の医学ではクラインフェルター症候群の不妊を根本的に治療する方法はなく、自然妊娠はほぼ望めないのが現状です。

精子がないと聞くと、子供を作るのは不可能ではないかと思われがちですが、たとえ無精子症と診断されても、まだ可能性は残っています。

射精した精液中に精子が存在しなくても、体の中、精巣では精子が作られている可能性があるためです。

夫がクラインフェルター症候群であった場合の不妊治療では、MD-TESE(顕微鏡下精巣内精子回収術)という手術で精巣内にある精子を採取し、顕微授精による妊娠を試みます。

MD-TESE(顕微鏡下精巣内精子回収術)とは?

MD-TESEは、精巣を手術で切開して中にある精細管を顕微鏡で観察し、精子が存在していそうな部分を探して精子を取り出す方法です。

通常はすべての精細管で精子が作られますが、クラインフェルター症候群の場合、精子が作られている精細管が存在しないか、あったとしてもごくわずかです。

MD-TESEは、顕微鏡でくまなく精巣を観察し、そのわずかな精細管を見つけ出すための手術になります。

病院や医師の技能や実績によって違いはありますが、精子が見つかるかどうかは確率的には半々。手術を行っても、必ず精子を採取できるわけではありません。

手術前に精細管内の精子の有無を確認することはできないため、MD-TESEで精子を採取できるかどうかは一種の賭けでもあります。

精子が見つからなくても…後期精子細胞を用いた顕微授精の可能性

MD-TESEを受けて精子が見つからなくても、後期精子細胞と呼ばれる、精子として完成する一歩前の細胞が見つかることがあります。

近年、この後期精子細胞を精子として培養し、顕微授精する手法が注目されています。

ただ、倫理的観点や安全性の点での賛否があり、日本産婦人科学会のガイドラインでは、明確に禁じてはいないものの、精子細胞を用いた顕微授精には消極的です。

しかし、実際に後期精子細胞を使って妊娠に至った成功例もあり、クラインフェルター症候群で子供を望む夫婦にとって大きな希望になることは間違いないのではないでしょうか。

このように、夫がクラインフェルター症候群の場合でも、子供を持つ可能性が絶たれたわけではありません。

ただ、自然妊娠を待ち望んでも可能性は極めて低いのが現実です。時間が経てば妻の年齢も上がり不妊治療の成功率も下がってしまうため、実績のある不妊治療専門クリニックで、早めに治療を開始することが大切です。

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