卵子を凍結すれば将来妊娠できる?卵子凍結保存の意味とは

凍結した氷の結晶の写真凍結卵子で出産に至った女性のニュースが話題になっていますね。

でも、卵子の凍結保存は体外受精の際に普通に行われることであって、凍結保存という技術がすごい、珍しいということではありません。

このニュース、何がすごいのかというと、「将来に備えて未婚時に凍結保存しておいた卵子で、数年後に妊娠・出産に至った女性がいる」という点。

卵子の凍結保存は、以前は不妊治療中の既婚女性や、婦人科系の病気で闘病中の女性のみに認められていました。

ごく一部、独自に未婚女性の卵子凍結を行っている医療機関もありましたが、基本的には独身女性が将来の妊娠のために卵子を保存することはできなかったんですね。

それが、2013年に日本生殖医学会が決定したガイドラインにより、健康な独身女性にも卵子凍結保存が認められるようになりました。

話題の女性は、この流れを受けて、自ら保存しておいた卵子で子供を持つことができた一例として注目されているわけです。

卵子を凍結保存しても、将来必ず妊娠できるわけではないことに注意!

卵の写真。白い生卵が5個置かれている今はパートナーがいないけれど、将来は子供が欲しいので、若くて健康な卵子を保存しておきたい。

今は仕事が第一だけどいつかは妊娠もしたいから、今のうち位に卵子を保存しておきたい。

そう思う女性にとっては、凍結卵子による出産は明るいニュースでしょう。

でも、誤解しないようにしなければいけないのは、卵子を凍結保存したからといって、それが将来の妊娠を保証してくれるものではないということ。

また、卵子は若ければ若いほど妊娠の確率が高いという事実は覆せないので、未婚・既婚に関わらず、誰もが卵子凍結保存を行えるわけではないということです。

40歳以上の女性の卵子凍結保存は推奨しない

日本生殖医学会のガイドラインでは、40歳以上の女性の卵子凍結保存は推奨しないとしています。

これは、40歳を過ぎると卵子が老化して、保存しておけるだけの質の良い卵子が採卵できなくなるため。

妊娠のために卵子を保存するわけですから、そもそも卵子に生殖能力がなければ、何の意味もなくなってしまいますよね。

卵子凍結保存を行っているクリニックの多くでも、採卵可能な年齢には上限を設けています。

また、凍結保存を希望しても、検査の結果、良質な卵子が採卵できないと判断された場合には、保存を断られてしまうことも。

そしてさらなる問題は、不妊治療の最終ステップである体外受精と言えども、決して万能ではないということ。

体外受精の成功率は女性の年齢とともに大きく下がっていき、40歳女性が体外受精で妊娠できる確率は約25%、45歳では約7%しかありません(※)。

※参考)日本産婦人科学会ARTデータブック2012年

しかも40代女性では、妊娠しても半数近くが流産してしまうため、実際に出産にまで至る確率はさらに下がります。

なんだか超えるべきハードルばかり高くて、女性としては気が滅入ってしまいますが…

高齢で妊娠するということは、これくらい大変なことなんです。

卵子凍結保存の登場で、将来の妊娠確率を上げる可能性が広がることは良いことですが、卵子さえ保存しておけば大丈夫、という安易な誤解だけは招いて欲しくないな、と思います。

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