稽留流産手術当日。流産手術から退院まで

手術着を着た人が手袋をはめている写真そして迎えた、稽留流産手術当日。

痛いと噂のラミナリア処置が終わっていて、あとは全身麻酔とわかっていたので、あまり緊張はしませんでした。

朝の10時頃に手術を受けて、退院したのは昼過ぎくらい。ほとんどは全身麻酔が切れるのを待つ時間で、手術自体は本当にあっという間でした。

といっても、麻酔でほとんど記憶はないんですけどね。

東京衛生病院で受けた流産手術、手術当日の1日の記録です。

手術着に着替え、車椅子に乗って手術室へ

流産手術の朝は、看護師さんが準備の合図に来てくれました。

飲食は昨夜から禁止されているので、朝食はなし。お水も飲めないのが少し辛かったです。

お手洗いを済ませてから、あらかじめ用意されていた手術着へ着替え。背中が開いた割烹着のような作りの上着と、不織布製の使い捨て短パンに着替えます。

着替えが終わったら、車椅子に乗せられて手術室へ。別にどこも調子は悪くないのですが、ラミナリアが落っこちてしまわないようにするためだそうです。

朝から来てくれていた夫も一緒。手術室手前まで付き添いできるそうです。

私は入院というものが初めてなので知りませんでしたが、手術の付き添い人は面会時間と関係なく病院に入れるんですね。

手術前にいてくれたことはもちろんですが、それよりも手術が終わった後に1人ではない、終わったらまた夫がいてくれると思えたことが1番心強かったです。

TVドラマのような手術室で、全身麻酔準備

手術室入り口に着くと、5、6人のスタッフの方たちに迎えられ、その人数の多さにびっくり。

夫が入れるのはここまで。引き続き車椅子に乗ったまま、たくさんある手術室の一室へ。TVドラマの世界そのままの、青緑色に囲まれた手術室です。

手術台の上に横になった後、右腕と左腕の両腕に点滴をセット。この時の注射が、今回の流産手術の一連の処置で1番痛かったかも(^_^;)

とはいえ、普通に我慢できるレベルの注射なので、これから流産手術を受ける人も安心してくださいね。

足には空気が収縮するマッサージ用のエアマットを巻かれました。血行不良を防ぐためだそうです。なんだか至れり尽くせり…。

その後、顔に酸素マスクが付けられ、スタッフの方による祈りの言葉の詠唱がありました。東京衛生病院はキリスト教系の病院なので、こうして手術開始前にはお祈りをするみたいですね。

みんなで祈りの言葉を唱えるわけではなく、スタッフの1人が私のそばで祈りの言葉を唱えて、私は目をつぶったままそれを聞いている、というものでした。

全身麻酔から目が覚めたら…もう手術は完了

準備が終わると、いよいよ全身麻酔の開始。

「これからお薬を入れていきます。ぼんやりしたり、咳が出たりするかもしれませんが、大丈夫ですからね。」

しばらく時間が経ちますが、私には何も変化なし。

「…ぼんやりしてきませんか?」

「…ぼんやりしないです…。」

もしかして麻酔がちゃんと効かないのではという一抹の不安に襲われました。ぼんやりも何も、軽い緊張のせいもあって意識はクッキリハッキリです。

「では次のお薬が入っていきますからね。」

この直後で意識がプツンと途切れています。

次の瞬間にはパチっと目が覚めました。夢も見なかったし、特に何かを覚えているわけでもない。どこにも痛みはないし、吐き気とか眠気とか、そういった異常もなかったです。

ただ深く眠って、すごくスッキリ目覚めたような感じでした。

「手術は無事に終了しましたよ。ではお部屋に移動しますね。」

と、手術台ごと移動。移動中にスタッフの方に「お酒、お強いでしょうね。そういう反応でした。」と言われました。

確かに、妊娠がわかるまではアルコール度数の強いウイスキーなどの蒸留酒ばかり飲んでいたので、お酒には強いほうだろうと思います。

アルコールに強い人は麻酔が効きにくく、覚めやすいと聞いていましたが本当みたい。

大部屋で麻酔の回復を待って退院

手術台に寝たまま部屋に移動した後は、ベッドに体を移してしばし安静に。右腕には点滴が刺さっていて、これは退院までずっと付けっぱなしでした。

先に部屋で待っててくれていた夫の顔を見て、一安心…。

手術終了後は、3時間ほどベッドで安静に過ごしました。途中で昼食が出て、食べられるようなら食べてくださいとのこと。

もうこのまま退院しても問題ないのではというくらい、体調には異常がなかったので、これはありがたくいただきました。

昼食後に薬剤師さんがベッドまで来てくれて、退院後に飲む薬の説明を受けました。止血目的の子宮収縮剤、抗生物質、鎮痛剤の3種類の錠剤。処方箋をもらう形ではなく、その場で薬の錠剤を受け取りました。

3時間が経つと看護師さんが来てくれて、退院前の最終チェック。

まずは点滴を付けたまま一緒に院内を軽く歩いて、歩行に問題がないかの確認。

それからお手洗いへ行って、きちんとトイレを済ませられるかどうかの確認。用を足した後、流さずに看護師さんを呼んで尿の状態をチェックしてもらうというものです。

手術後はでっかい紙オムツのようなものを付けられていたのですが、そんなにたくさん出血はなかったです。生理よりも軽いくらい。

恐る恐る用を足しましたが、痛みはなし。尿は真っ赤な血尿。でも、赤い色にギョッとしたのはこの1回だけで、それ以降は特に血が交じるようなことはなかったです。

以上の最終チェックを完了したら、服を着替えてお会計を済ませて退院。

退院手続き時に、たまたま入院時に担当してくれた看護師さんが近くを通り、「無事に終わられたんですね。よかった!」と笑顔を向けてくれたのが嬉しかったです。

入院も手術も初めてでしたが、本当に細やかなところまで気配りされていて、入院中に不快な思いをすることは一度もありませんでした。

費用は他の病院より高いのですが、私は東京衛生病院で流産手術ができて、本当によかったと思っています。

東京衛生病院での流産手術の費用

最後に費用の話を。今回、東京衛生病院での流産手術にかかった費用は、入院1泊・大部屋使用で約5万円でした。

流産手術の費用を調べてみると、2~3万円くらいという情報をよく見かけたので、相場に比べるとけっこう高いほうだと思います。

流産手術は人口中絶とは違い、保険適用です。手術費用自体はどの病院でも変わらないでしょうから、入院費用分で差があるのでしょうか。

個室だとさらに個室料金がかかるので、大部屋にしておいて正解だなと思いました。

最初は個室のほうがいいかとも思ったのですが、

  • 東京衛生病院の大部屋はセミ個室と呼べるくらいプライベートが守られている
  • 産科とは病棟が分けられており、他の妊産婦と一切会うことがない
  • 1泊だけだった

ことを振り返ると、大部屋で十分でした。

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