禁欲しても精子の質と妊娠確率は上がらない。精子にベストな禁欲期間は0~1日
以前は、精子は禁欲してある程度溜めたほうが質が上がるとする見方が一般的でした。
禁欲期間を設けた分、精子の量が多くなるので、妊娠の確率も高まると考えられていたのです。
でも、最近の不妊研究では、禁欲しすぎると精子の質が落ちるということがわかってきました。
では、どれくらいの禁欲期間が妊娠するためには適当なのか?
精子の質と禁欲期間の関係についてまとめました。
禁欲期間が短いほうが、精子の運動率は高くなる!
男性6008名から述べ9489件の精液サンプルを集めて、禁欲期間と精子の質の関係を調べたイスラエルの研究があります。
精子濃度が低いグループと正常なグループの2つに分けて比較をしたところ、次のような結果が出ました。
- 精子濃度が低いグループでは、禁欲期間1日の場合に最も精子運動率が高くなり、それ以降は下がっていく
- 精子濃度が低いグループでは、禁欲期間0~2日の場合に、正常な精子の数が最も多くなる
- 精子濃度が正常なグループでは、禁欲期間10日目以降から精子の運動率が下がり、奇形率が上がっていく
ちょっとややこしいのですが、上記の結果から考察されるのは、「精子の元気が足りない男性は、禁欲するよりむしろ頻繁に射精すべき。精子の状態が良い男性であっても、10日以上の禁欲期間は精子の質を低下させる」ということ。
精子の質と禁欲期間の関係については、連日射精したほうが精子の運動率が高まるという別の研究もたくさんあります。
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精子は溜めたほうがいいというのは昔の話。今では、妊娠したいのなら射精回数を増やすべきという常識に変わっています。
体力や筋力が使わないと衰えるのと一緒で、生殖能力というのも使わないと衰えるし、使えば使うほど鍛えられるのでしょうね。
排卵日前に3日間ほど禁欲して、万全の精子で排卵日を狙う!という方法は間違っていたわけです。
それよりも、できる限りたくさんタイミングを取ったほうが妊娠は近づきます。日頃から当たり前のように夫婦生活を持てていれば、排卵日セックスのプレッシャーから解放される効果もありそうですよね。
早く妊娠したいと思うと、チャンスを逃したくないという焦りから、禁欲期間や排卵日といった「確実に妊娠できるポイント」的なものにばかり意識が行ってしまいがちですが…
妊活もテスト勉強と同じで、「その時だけ頑張る」ではダメなのかもしれませんね。
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