男性不妊の病気、無精子症とは。精子ゼロだと妊娠はできないの…?

気泡の写真男性不妊の大きな原因のひとつである、無精子症。

男性100人に1人は無精子症であると言われ、その発生頻度は私たちが思う以上に高いもの。

決して珍しいことではありません。

無精子症はどんな状態か?
精子がないなら、妊娠はできないのか…?

男性不妊の原因、無精子症について解説します。

無精子症=精液中の精子がゼロの状態

無精子症とは、精液中にまったく精子が存在しない状態のこと。精子がゼロなので、当然、どれだけ性行為を行っても自然妊娠は起こりえません。

でも、無精子症=妊娠不可能と決まったわけではありません。あくまでも精液中に精子がないのであって、体内では精子が作られている可能性はあるのです。

精液中に精子がない原因は2通りあり、無精子症は原因によって、さらに閉塞性無精子症と非閉塞性無精子症とに分類されます。

精子は作れるが精液中に出ていない、閉塞性無精子症

精子は、精管という通り道を通って精液中に射出されます。

閉塞性無精子症とは、精子は体内で作られているものの、精管が閉塞しているために精液中の精子がゼロである状態のこと。

女性でいうと、卵管が詰まって排卵できていない状態ですね。

無精子症の15~20%程度が、閉塞性無精子症であるとされています。

 

閉塞性無精子症の場合、精管が詰まっているものの、精子を作る能力自体はあるので、TESE(精巣内精子回収法)という外科手術で精巣を切開することで、ほぼ確実に精子を採取できます。

TESEで精子を採取できれば、顕微授精による妊娠が可能です。

 

TESE以外では、精管の閉塞箇所を開通させる精路再建手術という方法も。必ずしも精子が出現するわけではありませんが、成功すれば自然妊娠も望めるようになります。

日本国内の医療施設による精路再建手術成績は、精子出現率63%、自然妊娠率は22.4%。この自然妊娠率の数字は、顕微授精による妊娠率とほとんど変わりません。

それでいて、女性側に不妊治療の負担がかからないのが大きなメリットです。

ただし、手術後に精子が射出されるようになるまでには数ヶ月かかるため、女性の年齢による時間的制約を考慮して、不妊治療時にはTESE+顕微授精が選択されることが一般的です。

精子を作る機能に問題がある、非閉塞性無精子症

無精子症のうち、精子を作る造精機能がないか非常に低いものが非閉塞性無精子症で、無精子症のうち80%以上を占めます。

一部はクラインフェルター症候群などの染色体異常が原因ですが、その大半は原因不明です。

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残念ながら、造精機能自体を回復させる治療はありません。

非閉塞性無精子症と診断された場合、MD-TESEもしくはMicro-TESE(顕微鏡下精巣内精子回収法)という手術により、精巣内にある精子を探します。

 

MD-TESE(Micro-TESE)とは、手術用の顕微鏡を用いて、精巣内に精子のある精管が存在しないかどうかを隈なく探すもの。

精子が見つかる確率は半分あるかないかで、賭けのような側面もありますが、もし精子が見つかれば顕微授精による妊娠の可能性が生まれます。

精巣内にある精子を探す手術、MD-TESE/Micro-TESE

MD-TESE(Micro-TESE)とは、手術用の顕微鏡を用いて、精巣内に精子のある精管が存在しないかどうかを隈なく探す手術。

精子が見つかる確率は半分あるかないかで、賭けのような側面もありますが、もし精子が見つかれば顕微授精による妊娠の可能性が生まれます。

 

MD-TESEの手術は日帰りもしくは1泊2日で、長期の入院は必要ありません。

切開部分は小さく、3cm程度。

術後に目立つ傷跡が残ることもありません。

費用は病院によって異なりますが、30~40万円前後であることが一般的なようです。

自治体によっては、不妊治療の助成金の対象になることも。

 

冒頭でお伝えしたように、無精子症の割合は男性の100人に1人。子供を望む夫婦にとっては、決して他人事ではない割合です。

無精子症とわかっても妊娠をあきらめる必要はありませんが、不妊治療の成果は女性の年齢に比例するため、治療が遅れるほど、妊娠できる可能性も下がっていきます。

今すぐでなくても子供を望むなら、「うちは大丈夫」と思わず、早めに旦那さんの精液検査を受けておくようにしましょう。

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