体外受精で妊娠できる確率は、思っているよりずっと低い
体外受精は、採取した卵子と精子を受精させて、受精卵を女性の子宮に戻す方法。
不妊治療は、一般的にタイミング指導(排卵日の夫婦生活)→人工授精→体外受精とステップアップします。
人工授精と体外受精の違いって、ちょっとわかりにくいのですが、人工授精は精子を、体外受精は受精卵を女性の体に入れる点が違います。
体外受精ではすでに受精して発育の始まった受精卵を体内に戻すので、必ず妊娠しても良さそうなものですが、実際にはそうではありません。
そもそも、もし体外受精が100%妊娠可能な方法なら、不妊に悩む女性が増えるなんてこともないですよね。
もちろん費用の問題もありますが、それを除いても、体外受精とは行えば必ず妊娠できる夢の方法ではないんです。
体外受精の成功率データ
体外受精の成功確率はどれくらいなのか?気になりますよね。
日本産婦人科学会が発表しているARTデータブックから、体外受精の成功率に関するデータを紹介します。
※ARTとはAssisted Reproductive Technologyの略で、体外受精のことです。
- 女性30代前半での体外受精妊娠率 … 約40%
- 女性35歳での体外受精妊娠率 … 約36%
- 女性40歳での体外受精妊娠率 … 約25%
- 女性45歳での体外受精妊娠率 … 約7%
参考データ)
日本産婦人科学会ARTデータブック2012年(PDF)
年齢を重ねるほどに体外受精の成功率が下がっていますが、これは卵子の老化や、流産率の上昇が原因です。
女性が40代になると、妊娠できても半数近くは出産に至る前に流産になってしまい、このことも高齢女性の不妊治療を難しくしています。
最も確実な不妊治療である体外受精であっても、若いほうが成功率が高いという点は、自然妊娠と同じ。始めるのなら、早ければ早いほど、成功の確率も高くなるということがわかります。
何回も体外受精すれば、妊娠できる…?
30代でも30%の確率で妊娠できるなら、4回体外受精を行えば、ほぼ確実に妊娠できるから大丈夫!とも思えそうですが…
実際には費用の問題があり、4回すればいい、と簡単に言えるものでもありません。
人工授精の費用が1回2~3万円なのに対し、体外受精の費用は1回でおおよそ50万円前後(※)はかかります。
※実際の費用にはクリニックによって大きな差があるので、あくまで目安と思ってくださいね。
それに、体外受精といっても、毎月好きなだけ、好きな回数を行えるわけでもありません。採卵方法などの細かい治療方法によって異なりますが、体外受精できるのは、だいたい1~3ヶ月置き。
その間にも採卵やホルモン剤の投与などの治療が続くため、経済的にも身体的にも、大きな負担がかかります。
「本当に欲しくなったら体外受精すればいいから、今は妊活しなくてもいいや」
と、甘い気持ちで体外受精を頼りにするのは、やめたほうがいいでしょう。
女性が妊娠できる時間には限りがあります。
一番怖いのは、現実を知らずに、本当は妊娠できたかもしれない時間を逃してしまうこと。
いつかは妊娠したい、子供が産みたいと思っているのなら、今から行動すること。自分の体の状態を把握して、何か問題があるのなら、人工授精や体外受精も早い段階で視野に入れておくこと。
これから妊活をと考えている人は、今の時間、今できることを大切にしてくださいね。
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