40代女性が体外受精で出産する確率は8%以下。43歳では1%
女性同士で妊娠の話になった時「最近は40代で出産する人だって普通よー」なんて言葉がよく飛び出します。
話の流れ的に、妊活中でまだ子供のいない35歳の私に、まだまだ大丈夫よ、というニュアンスで言ってくれているのはわかるのですが…
40代でも簡単に妊娠できるかのように言われることは、個人的にすごく違和感を感じます。
妊娠ってそんなに簡単じゃないよ!というモヤモヤした反発心みたいなものすら持ってしまうこともありました。相手には何の悪気もないことなのに、まったく心の狭いことです…。
でも同時に、40代でも妊娠できる、子供が産めるというのが、世間の一般的な認識なんだろうな、とも思います。
私も、自分で妊活や流産という経験をしていなければ、きっと同じことを言っていたでしょうし。
けれど、現実的には女性40代での妊娠・出産というのは、そう簡単なことではありません。簡単どころか、とても確率が低く、難しいこと。
実際にそれを示すデータがありましたので、紹介します。
40代女性が体外受精で出産できる確率
不妊治療専門クリニックの団体、JISART(日本生殖補助医療標準化機関)によると、40代女性が体外受精を行った時の、1周期あたりの出生率は次のようになっています。
- 女性40~42歳での体外受精出生率 … 7~8%
- 女性43歳以上での体外受精出生率 … 1%
出生率というのは、最終的に出産にまで至った確率のこと。体外受精の成功率や、妊娠確率とは違います。
体外受精の成功率はもっと高いはずですが、40代では妊娠できても半数が流産になりますから、最終的に赤ちゃんが生まれるところまでたどり着ける人は、ぐぐっと減ってしまうのです。
関連記事)
女性の年齢と流産率の関係。40代では半数が流産になる!≫
でもこれって、不妊治療をしている女性のデータだから、もともと妊娠しにくい人でしょう?自然妊娠ならもっと確率は高いのでは?
そう思う人もいるかもしれません。
けれど、そもそも40代女性が1回の排卵日で自然妊娠できる確率自体、5%を切ります。
体外受精を行っている女性が、みんな何か特別な障害を患っているわけではなく、40代であるというだけで、女性は等しく妊娠の確率が激減してしまうんです。
40代で体外受精を何度も繰り返すのは、無益な治療?
このデータに関連して、JISARTの元理事長である高橋克彦医師は、週刊文春のインタビューに次のようにコメントしています。
「現在体外受精を行っている人の4分の1は40歳以上ですが、一般論として、この年代の人は3回目までに着床・妊娠しなければ、統計的に4回目以降はほぼ無益な治療だと言えるのです。
しかし、日本では不妊治療が標準化されていないため、希望すれば何歳の人であっても、何度でも繰り返すことを不思議と思いません。だから、治療周期あたりの出生率が極めて低いのです。」
統計的にはもうほとんど可能性はないのに、最後の望みをかけて何度も体外受精に挑む40代女性が多いという、切実な光景が浮かんできます。
不妊治療の最先端である体外受精をもってしても、40代で妊娠・出産するのが、いかに難しいことであることか。
脅したり煽ったりしたいわけではありませんが…
将来子供を産みたいと思っている女性が、40代でも出産できると認識してしまうことは、とても危険だと思わずにはいられないのです。
不妊治療を他人事だと思わず、40代で出産することを当たり前だと思わないように、正しい知識が広まって欲しいと願います。
「配合成分の数を売りにしているけど、美容成分や野菜パウダーって本当に必要?」
「葉酸サプリってどうしてこんなに高いの?」
「妊娠中じゃなくて、妊活のためのサプリはないの?」
私自身のそんな疑問から生まれた、妊活に本当に必要な葉酸サプリのランキングです。