妊娠のタイミング指導って何するの?初診から指導までの流れを詳しく解説

赤い的を指差す手の写真産婦人科や不妊治療クリニックでの妊娠相談において、最も基本的かつ初歩のステップとなるタイミング指導。

子宮内の状態から排卵日を予測して、妊娠の確率が最も高いと思われる日を医師に教えてもらうものです。

早く自然妊娠したいのなら、タイミング指導を受けることが近道ですが、病院へ行くのって、最初は抵抗があるものですよね。

女性といえども、産婦人科は未知の世界であることが多いもの。

どんなことされるんだろう?と、不安になる気持ちが大きいのが普通だと思います。

でも、タイミング指導って何をするのか、具体的に知ることができれば、少しはその不安も和らぐのではないでしょうか。

というわけで、病院の初診からタイミング指導を受ける一連の流れについて、私の実体験からお話します。

そもそも、タイミング指導って必要なの?

たくさんの卵の中のひとつからハートのピックが出ている写真病院のお話をする前に…

そもそもタイミング指導って本当に必要なの?排卵日なんて自分でも予測できるよね?

と、思う女性もいるのではないかなー、と。

確かに、排卵日は基礎体温からもある程度の予測が可能です。

でも、基礎体温による排卵日予測の精度は、実はそんなに高くありません。

一般的に、基礎体温が最も低下した日が排卵日だと言われていますが、それは間違い。

日本産科婦人科学会の報告によると、基礎体温最低日に実際に排卵している女性は、全体のわずか22%。

つまり、残りの約80%の女性は最低体温以外の日に排卵しているわけで、必ずしも最低体温=排卵日であるとは限らないのです。むしろ、最低体温日に排卵している女性のほうが少ないくらいですよね。

基礎体温は、排卵しているだろう「時期」の予測はできますが、排卵日そのものを特定することはできません。

占い風に言うと、運気の良い時期は教えてくれるけれど、出会いの時間そのものを当てることはできない…という感じでしょうか。余計わかりにくいかな…?(^_^;)

ともあれ、自己流でタイミングを取っているのに妊娠できないという場合、そもそものタイミングが間違ってしまっていることも多いのです。

病院でのタイミング指導は、卵子の状態を直接見てチェックしますから、当然ながら予測精度は基礎体温より上。あと何日くらいで排卵しそうか、あるいはすでに排卵が終わってしまったのか、それこそ一目瞭然でわかります。

毎日のように夫婦生活を持てる夫婦なら、あまり排卵日を意識する必要はないので、基礎体温だけでもいいかもしれません。

でも、確実に排卵日を狙うのなら、基礎体温のみでは不十分。やはりタイミング指導を受けるのが妊娠の近道でしょう。

タイミング指導はどこで受ける?

では、いよいよタイミング指導の具体的な流れについて見ていきましょう。

まず病院ですが、タイミング指導は不妊治療クリニックの他、一般の産婦人科でも受けられます。

不妊治療専門のクリニックは、より早期に確実に妊娠することを目的にしているので、年齢や検査結果によっては、最初から人工授精や体外受精を勧められることもあります。

いきなり不妊治療クリニックへ行くことに抵抗のある人や、まだ不妊検査を受けたことがない人は、お近くの産婦人科を探して行ってみてもいいでしょう。

私も、最初は妊娠のカウンセリングにも力を入れている、普通の産婦人科で相談しました。

妊娠を希望している旨を伝えると、まずはひととおりの不妊検査を行い、特に問題が見つからなければ、排卵日が近い時期に通院してタイミング指導を受けることになります。

不妊検査の内容は病院によっても異なりますが、内診で子宮の病気がないかを確認したり、血液検査で女性ホルモン値が正常かどうかを確認したりします。

そもそも自然妊娠が難しい健康状態であった場合、何回タイミング指導を受けても意味がありませんから、不妊検査は必ず受けてくださいね。

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不妊検査って何するの?具体的な検査方法と内容について≫

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タイミング指導の具体的な流れ

不妊検査が終わり、特に妊娠に支障はなさそうだとなれば、タイミング指導を受けることになります。

具体的には、生理開始日の10日後~2週間後くらいに病院へ行き、内診(超音波検査)で卵胞の状態をチェックします。

(生理から何日後に通院すればいいかは、生理周期によって異なります)

内診時は、自分もモニターで子宮内の様子を見せてもらえるのですが、モノクロ映像の中に、白く丸いものがコロコロと並んでいるのが卵胞。

卵胞とは卵子を包んでいる袋のことで、これがだいたい20mm程度に育ったところで中から卵子が飛び出し、排卵が起こります。

そこで、卵胞が20mmに達する少し前くらいのタイミングで病院へ行き、その大きさからあと何日くらいで排卵が起こりそうかを予測するのです。

診察後は、「排卵は今週の土日あたりでしょう。両方とも夫婦生活を持てればベストですが、もし2日ともが難しい場合は土曜日にタイミングを取ってください。」といった感じで、妊娠に最適な日が医師から指導されます。

これがタイミング指導で、以降はこの流れの繰り返し。

生理が来てしまった場合は、また排卵日近くなったところで受診してタイミング指導、生理が来なかった場合には妊娠しているかどうかを診てもらうことになります。

毎回内診を受けたり、夫婦生活について話さなければいけないのはちょっと恥ずかしいかもしれませんが、診察自体はとっても簡単。時間も30分もかかりませんし、痛みもありません。

ただ、排卵日の少し前に通院しなければ意味がないので、自分の都合で病院に行く日を決めることはできないのが困るところ。

あまり早くに行っても、まだ卵胞が育っておらず、2、3日後にもう1回来てください、ということになり…

遅く行き過ぎると、もう排卵が終わっていて、また来月来てください、なんてことになってしまいます。

通院のタイミングがたまたま休みの日であればいいですが、仕事をしている女性にとっては、平日に何回も病院に行くのは、あまり簡単なことではないですよね。

仕事しながら妊活するためには、仕事帰りに寄れる産婦人科や、昼休みなどに仕事を抜けて行ける、職場近くの産婦人科を探すなど、工夫が必要かと思います。

タイミング指導はいつまで続ける?

年齢や健康状態にもよりますが、一般的には半年ほどタイミング指導を続けて妊娠しなければ、より詳しい検査を行ったり、人工授精にステップアップするケースが多いようです。

例えば30代女性の場合、排卵日にセックスして自然妊娠できる確率はだいたい20%前後。

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年齢別、自然妊娠の確率まとめ。あなたが妊娠できる確率はどれくらい…?≫

ということは、きちんとタイミングを取っていれば、5~6ヶ月あれば妊娠する計算ですよね。だから、この期間を超えても妊娠しなかった場合は、自然妊娠に何らかの支障があるのではと考えて、次のステップに進むわけです。

また、毎月の内診時に卵胞が十分に大きくなっていなかったり、排卵が起こっていないことがわかった場合には、ホルモン剤や排卵誘発剤を使った治療を並行することもあります。

この場合でも、思うような効果が得られずに数ヶ月が経過すれば、治療のステップアップが検討されるでしょう。

ここからは個人的な意見になりますが…

何ヶ月も妊娠できないけれど医師からちゃんとした説明や提案がない、ただ薬を出されるだけであまり話を聞いてもらえない、という場合は、病院を変えることも検討していいと思います。

私は妊活や流産の過程で、いくつかの産婦人科に通ったのですが、病院によって考え方や治療の方針がまったく違うことに驚きました。

不妊治療においては、病院選びはとても大切です。

「できればいいな」くらいのテンションではなく、もし本気で子供を望んでいるのなら、早い段階で不妊治療専門クリニックを受診したり、信頼できる医師に出会えるまで病院をハシゴしてもいいと思います。

女性が妊娠できる時間には限りがありますから、その大切なタイミングを逃さないようにしてください。

タイミング指導の費用はいくら?

最後に、気になるタイミング指導の費用のことについて。

基本的には保険が効く診察内容が多いので、1回の通院にかかる費用は1000~2000円と、そんなに高くありません。

通院回数や薬の有無によっても違うので、あくまでも目安ですが、すごくお金がかかるものではないのは確かです。

ただし、初めて妊娠の相談に行く場合には、各種不妊検査の費用が別途かかります。

不妊検査は1つの検査ではなく、4~5種類くらいの検査を行うのが一般的。

費用はこれまた、病院や内容によって違うのですが、トータルで1~2万円くらい見ておけば、だいたいは足りるのではないかと思います。

不妊治療と聞くと構えてしまうかもしれませんが、タイミング指導自体は、とても手軽に受けられるもの。

病院へ行くのには勇気が要るかもしれませんが、妊娠のことは妊娠のプロに相談するのが1番。

自己流妊活で不安になるより、信頼できる相談相手を見つけるつもりで、まずは気軽に行ってみるといいと思いますよ。

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