やっぱり不妊治療は女性のもの?男女同時の不妊検査は4割以下
妊娠できないのは女が悪い。
妊活は女性がすること。
ハッキリと口には出さなくても、こんな意識は根強いのではないでしょうか。
妊娠するのが女性である以上、妊活や不妊治療は、どうしても女性が主導することになりますよね。
実際には、不妊の原因の半数近くは男性にも原因があるわけですが…
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妊娠できない夫婦の半数近くは、男性にも原因がある≫
妊娠できない=女性の問題という認識も手伝って、不妊の原因は男性にもあるという事実は、まだまだ知られていないように思います。
それを確かめるような調査結果が、厚生労働省研究班から発表されていましたので、紹介します。
男女同時に不妊検査を受けるカップルは4割以下
紹介するのは、厚生労働省研究班が2016年に行った、不妊治療経験のある男女へのアンケート結果。
男性不妊に関する当事者への実態調査は、国内初めてだそうです。
(民間での独自アンケートはありそうなので、厚生労働省研究班が行った調査が初めて、なのかな?)
この調査によると、回答者333人のうち、本人あるいは夫が精液検査を受けたと回答したのは297人。精液検査を受けたタイミングについては、次のように回答しています。
- 女性の検査より後に受けた … 129人
- 女性と同時期 … 116人
- 女性より先 … 29人
女性だけが不妊検査を受け、男性は後から精液検査を受けたというケースが約半数。
それでも、333人中297人が精液検査を受けているわけなので、個人的には意外と多いんじゃない?と最初は思いました。でも、よくよく考えてみると…
女性が不妊検査を受けて妊活をスタートしたけれど妊娠しない
↓
夫の精液検査をしなければ治療の方針が決まらないので、しょうがなく検査を受けた
という事情が隠れているようにも読み取れます。
実際、精液検査を受けた回答者のうち、精子が「ほとんど問題なし」と判断されたのは約1割しかおらず、約3割の人が「精子がゼロかそれに近い状態」と判断されたそうです。
残りの6割の人たちも、何らかの指摘を受けたのでしょうから、精液検査を受けた男性のほとんどが、何かしらの不妊要因を抱えていただろうことがうかがえます。
不妊相談のうち、男性の受診者数は10%もいない
研究班代表で、横浜市立市民総合医療センター生殖医療センター長の湯村寧氏の調査によると、医療機関で不妊の相談をしたカップルのうち、男性の受診者数は10%未満。
……少ない!
先ほどのアンケートで、かなりの男性に精子の問題があったのにも関わらず、男性不妊で医療機関を受診する男性は非常に少ないのが実情のようです。
湯村氏も指摘していますが、男性不妊の問題把握が遅れるということは、それだけ不妊治療が遅れ、治療の成功率が下がるということ。
アンケートで精液検査を受けたことのない人にその理由を聞いた設問では、「抵抗がある」「パートナーに言い出せない」という回答が多かったそうです。
確かにそれもわかるのですが、それで精液検査を後回しにした結果、不妊治療が進まず妊娠できなかった…では悲しいですよね。
一時のためらいが、一生の後悔になってしまいます。
最近は妊活、不妊治療という言葉も浸透していますし、妊娠は女性だけのもの…ではなく、2人で一緒にするもの、という意識がもっと当たり前になればと思います。
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