不妊検査のひとつ、フーナーテストの目的と、検査結果からわかること
フーナーテスト(huehner test、ヒューナーテストとも)は、不妊検査の一環として行われる検査のひとつ。
日本語では性交後試験と言い、セックス後の女性の子宮頚管から粘液を採取して、粘液や粘液内の精子の状態をチェックする検査です。
フーナーテストの目的は?
フーナーテストを行うことで何がわかるのか?
フーナーテストの基礎知識について解説します。
フーナーテストは、何のために行う検査?
妊娠するためには、卵子と精子が受精することが必要です。
その時、精子の通り道となるのが子宮頚管。
射精された精子は子宮頚管を通って卵子までたどり着くわけですが、何らかの問題により、精子が子宮頚管を通れないことがあります。
そうなると精子が卵子に到達できないので、何回セックスしても、排卵日バッチリにタイミングを取れたとしても、妊娠はできませんよね。
そんな問題がないかどうかを確認するのが、フーナーテスト。
性交渉後の女性の子宮頚管から粘液を採取し、精子が子宮頚管内に到達できているか、運動状態は良好かどうかなどを確かめるための不妊検査です。
フーナーテストでわかる、不妊の原因
精子が子宮頚管内を通り抜けできないのには、女性側と男性側、両方に原因がある可能性があります。
女性側に考えられる原因は、次のようなもの。
- 子宮頚管の粘液量が少なく、精子が進行しにくい
- 粘液の粘度が高く、精子が進行しにくい
- 粘液内に精子を殺してしまう抗体がある
女性の中には、まれに抗精子抗体といって、精子を異物とみなして攻撃してしまう抗体を持っている人がいます。
生殖に必要な精子を自ら攻撃してしまうなんて、人間の体って時々びっくりするようなことが起こりますね…。
もし抗精子抗体があった場合、体内に入ってきた精子を排除してしまうわけですから、当然、自然妊娠は難しくなります。
続いて、男性側の原因です。
- 精子の量が少ない、無精子症である
- 精子の運動率が悪い
- 自分の体が精子を異物としてみなす抗体がある
ひとつには、精子の量や運動率が足りない、あるいは精子自体がない無精子症であること。これらは、子宮頚管内に残っている精子の数や状態をチェックすることでわかります。
そして、これまたびっくりさせられることに、男性自身が、自分の精子を異物としてみなす抗精子抗体を持っていることがあります。
男性の抗精子抗体は女性よりも発症率が高く、パイプカットをしていたり、精巣の怪我や病気を経験していると、抗精子抗体が作られる確率が高くなります。
フーナーテストの結果が悪かった場合、妊娠はできるのか?
フーナーテストの検査結果は、子宮頚管粘液内で運動している精子の数によって、次のように判定されます。
- 優 … 15個以上
- 良 … 10~14個以上
- 可 … 5~9個以上
- 不良 … 4個以下
自然妊娠が期待できるのは可まで。
結果が優良だった場合は、自然妊娠には支障がないのでタイミング指導、可の場合には人工授精も視野に入れることが多いようです。
フーナーテストの結果が不良だと自然妊娠は難しく、男女のどちらかが抗精子抗体を持っている可能性も高くなります。
この場合は、抗精子抗体の検査など、より詳しい検査を行ったうえで、人工授精や体外受精など、今後の不妊治療の方針を決めていくことになります。
フーナーテストの結果が悪くても、イコール妊娠できないということではありません。
また、フーナーテストの結果は、性交後の時間経過や男性の体調によっても大きく変動するため、希望がなければフーナーテストは行わないという方針の医師や病院も。
フーナーテストは、それ自体が妊娠の不可を決める検査ではなく、あくまでも妊娠の可能性や不妊の原因を探るための手段のひとつです。
大切なのは、早い段階で不妊の原因を知り、適切な治療を進めていくこと。
不妊の原因の半数近くは、男性側にも問題がありますから、妻だけが頑張るのではなく、夫も検査を受けて、お互いのコンディションを把握できるようにしていきましょう。
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